表面波
表面波とは屈折角が横波の臨界角になると発生し、材料の表面層だけを伝搬する超音波のこと。
表面波の粒子の振動様式は、縦波と横波の振動を混ぜたような動きをする。
音速は横波よりも少し遅く、だいたい横波の音速の0.9倍となる。
この表面波は、表面から1波長程度の非常に浅い層を伝搬する。つまり周波数を低くして波長を長くすることで、より材料内部を表面波が伝搬することができる。
表面波は、鋼材や圧延ロールの表面きずの検出や表面割れの深さ測定に利用される。
しかし、試験体表面の凹凸や、たった一滴の油や水などからも超音波が反射してエコーが現れてしまうため、探傷の前に試験体の表面を滑らかに、かつ清浄にしなければならない。